久々に「今日の薀蓄」

 
今日は「のどぼとけ」
 西洋では「アダムの林檎」あるいは諷刺家のアンブローズ・ビアスが「首吊り縄を固定するための天の配剤」と呼んだノドボトケは、思春期に入った男の子のシンボルの一つですが、本当に仏の形をしているのか!?
 ノドボトケは学名を甲状軟骨といい、本来軟骨なのですが、20歳前後から化骨と呼ばれる現象が始まり65歳前後で硬い本当の骨となります。
 このノドボトケ、火葬場で「いい形の仏様が出ました」と骨壷の一番上に置く骨と信じられていますが、この仏様の形をした骨はノドボトケではなく、いわゆる首の骨で第1頸椎か第2頚椎なのです。第1頚椎は後頭を支えるために蝶のような形をしていて「環椎」と言われ、第2頚椎は首を回す運動が出来るようにそれこそ地蔵のようにつるりとしており「軸椎」と言われます。これが誤ってノドボトケに間違えられたのです。